| リトルリーグ野球って何?
2003年夏、武蔵府中が世界一になり、話題を集めましたが、その世界選手権が行われたのがアメリカ・ペンシルペニア州ウイリアムスポートの、ラマダスタジアムでした。
このウイリアムスポートが実は、リトルリーグ誕生の地です。1939年。ウイリアムスポート在住のカール・ストッツという人が、近所の子どもたち12人でチームを結成したのが始まりです。野球好きな9〜12歳の少年で作られた、たった3チームの小さな団体でしたが、アメリカ各地に仲間がふえ始めました。やがて47年には、第1回の世界選手権が開催されるほど、世界にも広がっていきます。
64年、アメリカ連邦政府により、リトルリーグは野球法人として法律で認可されました。ボーイスカウト、青少年赤十字団などと並んで、立派な社会活動の団体として認められたのです。
現在では100を超える国と地域で、約7000リーグ300万人が参加。発祥の地・ウイリアムスポートには、いまでもリトルリーグの世界本部が置かれています。
日本でリトルリーグの活動が始まったのは、1955年ころです。東京の近郊で、わずか5〜6リーグからの船出でした。アメリカでリトルリーグが誕生してから25周年にあたる64年、本部からの呼びかけもあって、日本リトルリーグ野球協会が発足しました。
はじめは関東連盟だけでしたが、66年には関西連盟、70年には東北連盟が加盟します。以後も北海道、信越などの連盟が生まれ、全国的な組織として年々拡大していきました。
2006年の国際登録数は、全国12地方連盟合計で299リーグ。これはアメリカに次いで世界第2位のリーグ数です。
そして、7月に開催される全日本選手権大会(16代表)の優勝リーグが、日本代表としてアジア大会に出場します。このアジア大会のチャンピオンになってはじめて、世界選手権に参加することができるのです。
2003年の世界一になつた武蔵府中は、日本のリーグとしては6回目。東京代表→日本→アジア代表→世界一、という厳しい道のりのすえの栄冠でした。
どうやって入団するの?
住んでいる地域にリトルリーグがあれば、申し込めばいいのです。ただ入団するためには、ひとつ条件があります。入団する年の4月30日現在で満9歳から12歳の少年少女、という年齢です。
なぜ、3月31日じゃないの? と思うでしょう。日本ではその日から年度が変わりますからね。2005年5月9日リトルリーグ国際理事会が、米国アマチュア野球の運営母体であるUSAベースボールが推奨していたリーグ年齢決定期日の「4月30日」の受け入れを決めたこと
によるものです。 ですから日本では、同じ中学1年生でも、リトルリーグに参加できる人とできない人がいるわけです。
また特別な理由がない限り、自分の住んでいる地域のリーグにしか入れません。せっかく入団しても、地域外であると、あとで取り消されることもありますから気をつけて。特別な理由というのは、自分の住んでいる地域にリトルリーグがない場合のことなどです。もちろん、両親の賛成がなければ入団はできません。
軟式からでも大丈夫?
リトルリーグのルールは、ふつうの野球とほとんど変わりません。ただ、少年がやるのですから、距離が短くなっていたり、少し小さめになっていることもあります。グラウンドの大きさは、ソフトボールと同じ。
ただ、もし君が軟式からリトルリーグに挑戦しようとしているなら、気になるのはボールでしょう。リトルリーグで使う硬式ボールは、重さが141・7から1488・7グラム、周囲が22・85から23・48センチ。プロ野球と変わりないのです。学童野球で使う軟式B号とは、直径で3ミリほど、重さで10グラムほど違いますから、気になるのは当然ですね。いきなり重いボールを使うから、ヒジなどに負担がかかる、ともいわれています。
ですが、正しい投げ方をし、自己管理をしっかりすればケガなどはしないものです。そもそも軟式野球というのは、日本で生まれたもの。アメリカにはありません。アメリカは、子どもの健康管理に日本以上に気をつかうところですが、そのアメリカの子どもたちは、幼稚園くらいの年代から硬式のボールで遊んでいます。もし硬球がケガにつながるとしたら、こうはいかないでしょう。
ボールが硬い分、当たったときに痛いし、軟球よりケガしやすいかもしれません。ただしリトルリーグでは、監督やコーチがいつも練習を見ながら、ケガのないようにつねに目を配っていますし、肩やヒジに負担がかかるような無理な投げ込みには、いつも目を光らせています。硬式だからあぶない、というのは、いわば迷信のようなものでしょう。各リーグの監督も「軟式からリトルにくるのは大歓迎。すぐに慣れますよ」と声をそろえます。
たとえば世界一になった東京北砂にも、軟式から挑戦した選手が多くいたのです。
リトル独特のルールは?
リトルリーグの野球はほとんど軟式と変わりませんが、発育途上の子どもたちの体への配慮や、フェアプレーの精神を尊重するため、一部独特のきまりがあります。軟式から挑戦したいと思っている人、またすでにリトルリーグに参加している人も確認の意味で、よく読んでください。
もっとも大きいのは、離塁(塁を離れること)の制限です。ふつうの野球の場合、ランナーが塁から離れるのは、アウトになる危険と引き替えに自由ですが、リトルリーグでは、ピッチャーが投げたボールが打者に届く前や、打者が打つ前に塁を離れてはいけないことになっています。このあたりもソフトボールに似ていますね。もしこれに違反して早くスタートを切ったりすると、もといた塁に戻されたり、得点が認められなかったりするのです。
ランナーが塁から離れないのですから、ピッチャーは、ランナーがいてもふりかぶって投げられるし、ランナーをけん制する必要もありません。投げようとしてボールを落とすなど以外は、ほとんどボークもなし。また振り逃げがないのも、リトルリーグの特徴でしょう。ほかには、試合は6イニングまで。またピッチャーヘの負担を考慮して、1イニング以上の連投や登板回数にも制限があります。
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